2004年10月20日(水)「しんぶん赤旗」
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超大型で強い台風23号は十九日夜、沖縄本島付近を通過し、鹿児島県・沖永良部島の南海上を北北東に進みました。今後、向きを東寄りに変え、九州から紀伊半島にかけて「超大型」のまま接近、上陸する恐れが出てきました。
中心の気圧は九五〇ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は四○メートルで、中心の東側二六〇キロ以内と西側二四〇キロ以内では、風速二五メートル以上の暴風、半径八○○キロ以内では、風速一五メートル以上の強風が吹いています。
上陸すれば今年十個目で、観測史上最多記録を更新。超大型台風の上陸は、強風域や最大風速で台風の大きさと強さを分類するようになった一九九一年四月以来、初めてとなります。
台風の直撃を受けた沖縄では十九日、突風でお年寄りが転倒するなど、けが人が相次ぎ、夕方までに五人が負傷しました。空の便は全便が欠航し、県内の交通網はまひ状態に。県内の停電は一時約八千四百世帯に上りました。
平均風速が秒速一五メートル以上の「強風域」の半径が八百キロメートル以上ある台風のこと。強風域の半径が五百キロメートル以上八百キロメートル未満が「大型」台風です。台風の強さは最大風速で区分し、秒速三三メートル以上四四メートル未満が「強い」、四四メートル以上五四メートル未満が「非常に強い」、五四メートル以上が「猛烈な」台風です。