2004年10月20日(水)「しんぶん赤旗」
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日本歯科医師連盟(日歯連)から自民党の政治資金団体「国民政治協会」(国政協)と自民党経由で政治家に流れる「迂回(うかい)献金」疑惑で、日歯連が実際の献金先とみられる政治家名として「石原伸晃」「古賀」という名前を国政協の領収書に記載していたことが十九日、明らかになりました。日本共産党の佐々木憲昭議員が同日の衆院予算委員会で示したもので、同議員は自民党ぐるみの迂回献金疑惑を追及。小泉首相は調査を約束しました。迂回献金で議員名を示す資料が出たのは初めてです。
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佐々木氏は、小泉首相が迂回献金について「党としてはその事実はなかったと報告を受けている」と答弁したことをふまえ、石原伸晃前国土交通相の事例をとりあげました。二〇〇〇年七月から〇二年五月までの間、一千万円ずつ計四回、日歯連から国政協、自民党本部経由で石原氏が支部長を務める自民党支部に資金が流れています。
「迂回献金の疑いがきわめて濃厚だ」と指摘した佐々木氏は、このうち最初の資金提供である二〇〇〇年七月十一日付の国政協の一千万円の領収書に「石原伸晃」と読める文字があることを明らかにしました。また、〇一年六月二十九日付の五百万円の領収書には、はっきりと「古賀」と書かれていることを示し、「国政協ではなく、日歯連側が書き込んだ可能性がある」と指摘しました。
また、佐々木議員は、日歯連が国政協から受け取った領収書について、独自に番号をつけて整理し、この番号にそって裏帳簿に対応する実際の献金先の政治家名を記載していたことを指摘。「それぞれの番号は議員が特定されるようになっている」とのべました。
とくに、〇一年十一月二十日付の三千万円の領収書には四つの番号、〇二年十二月二十五日付の五千万円の領収書には三つの番号があることを示し、これは、計七人の議員にカネが渡ったことを意味している、と指摘しました。
佐々木議員は、同議員が入手した約五十枚の領収書の二十八枚に三十三個の番号がついていることをあげて、これらの事実をふくめて調査するようせまり、首相は「委員会での議論も踏まえて調査するよう武部幹事長にいってある」と答えました。