2004年10月5日(火)「しんぶん赤旗」
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山さき隆之五段(23)か。佐藤紳哉五段(27)か。二〇〇四年度新人王位の座をかけて第三十五期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第一局が四日、東京・渋谷区千駄ケ谷の将棋会館・特別対局室でおこなわれ、午後六時十三分、九十三手で佐藤五段が勝ちました。立ち会いは塚田泰明九段。第二局は二十二日、大阪の関西将棋会館でおこなわれます。
小雨降りしきるこの日、佐藤五段は定刻二十分前、山さき五段は定刻十分前にそれぞれ対局場にあらわれ、両者静かに一礼。
振り駒の結果、先手となった佐藤五段は▲7六歩、後手山さき五段は△3四歩と突き出し、山さき五段の注文で、後手側から角を交換する流行の一手損戦法の陣形で激突しました。
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午前中から指し手は足早に進み、昼休み直後、佐藤五段が▲3五歩と仕掛け、中盤へと突入。夕刻、鋭い指し回しで攻め続けた佐藤五段が後手を追い詰め、控室でも「佐藤勝ちか」の声があがりました。
終盤のしのぎを削るたたかいのなかで、山さき五段が窮地から脱出するかに見えた局面もありましたが、佐藤五段が寄せ切りました。
佐藤五段の話 仕掛ければよくなると思って仕掛けました。調子よく攻めることができました。
山さき五段の話 △6五歩と欲張った形にしてみましたが、うまくいきませんでした。