2004年10月2日(土)「しんぶん赤旗」
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雲一つない横浜港の湾内に一日、緑、赤、だいだい色の旗が海風にひるがえりました。全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)が呼びかけるグリーンウエーブ(「食糧の波」=国民の食糧と健康を守る全国統一行動)のスタート行動です。
小型船六艘(そう)に乗り込んだ百五十人を超える労働者、農民、女性団体の人たち。船べりには「食糧の輸入依存をやめ、自給率の向上を」の横幕が映えます。
牛肉の安全と信頼を守るBSE(牛海綿状脳症)全頭検査をやめる小泉内閣の動きがあるなか、「アメリカの圧力で牛肉輸入を解禁するな」「BSEの全頭検査を続けろ」の声がひときわ高く上がりました。
海上デモは、一九八四年の「韓国米」の輸入に際し、初めておこなわれ、労働者、農民、消費者が連携した食健連運動に発展しました。
海上デモのあとの緊急シンポジウム「いまなぜ食料自給率向上なのか」で、港湾労組の板倉隆委員長は二十年前を振りかえり「デモ申請に応対した警察の担当者が東北なまりで『労働組合もなかなか良いことをやるものだな』と話していた」とエピソードを紹介。輸入現場の港の見学が広がり、食料と健康を守る共同が広がっていると報告しました。