2004年10月2日(土)「しんぶん赤旗」
アサヒビール(本社東京、池田弘一社長)が、ことし七月八日に発表したペットボトル容器入りビール新商品の発売を見合わせたことが一日までにわかりました。
同社に予想を上回る反響があり、「現行のペットボトルのリサイクルシステムに多大な影響を及ぼす可能性があると判断した」と説明しています。
ペットボトル問題では、日本共産党国会議員団が国会質問でくりかえしとりあげていました。自治体リサイクル費用負担が七割を占めている事実なども示しながら、「生産量の増加がリサイクル量を上回り、ごみが増えるというイタチごっこが続いている」と指摘。飲料メーカーや製造事業者に再資源化の義務付けを求めてきました。
今回のペットボトル入りのビール販売をめぐっては、環境・市民団体のごみ・環境ビジョン21、FoEジャパン、拡大生産者責任とデポジット制度の実現をめざす全国ネットワーク、グリーンピース・ジャパンらが九月三十日、販売の見直しを求める共同声明を発表。「ペットボトル容器の回収に多額の税金が投入されており、生産者の責任が十分に果たされていない」と批判していました。