2004年10月2日(土)「しんぶん赤旗」
|
総務省が一日発表した八月の完全失業率(季節調整値)は4・8%と、前月を0・1ポイント下回りました。男性が前月比0・4ポイント低下し4・9%になったのにたいし、女性は悪化し同0・2ポイント上昇の4・6%となりました。
年齢別でみると、最も高いのが二十四歳以下の男性で、前年同月比マイナス1・1ポイントとなったものの依然一割を超える10・9%でした。二十四歳以下の女性は8・3%、二十五―三十四歳層の男性は6・0%で、ともに一年前より悪化しています。
完全失業者数は、三百十四万人で、前年同月比十九万人減と、十五カ月連続で減少しました。
就業者数は同三十四万人増、うち雇用者も同三十六万人増で、ともに三カ月ぶりに増加しています。雇用形態別では、臨時雇(一年以内の雇用)が同三十七万人増え、常雇(一年以上の雇用)は同十一万人増えました。従業員規模別でみると、減少したのは五百人以上の企業(十万人減)だけでした。
産業別で就業者数をみると、増加がめだつのはサービス業と医療・福祉分野で、それぞれ同四十五万人、二十七万人増加しました。製造業、建設業では同二十万人、十六万人減少しています。
転職希望者が同二十六万人増加しており、労働条件のよい仕事を求める求職者が広がりつつあることをうかがわせます。
女性の失業率が上昇した要因の一つとして同省統計調査部は、女性の非労働力人口が二十五―三十四歳層で減っていることから、家計の収入減を補うなどの理由で、「非労働力人口から労働力人口にシフト(移動)した可能性がある」とのべています。
|
厚生労働省が一日発表した八月の一般職業紹介状況によると、八月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月と同水準の〇・八三倍でした。有効求人(同)は前月に比べ3・3%増となり、有効求職者(同)は2・5%増となりました。
雇用の先行指標とされる新規求人は前年同月比13・5%増でした。これを産業別にみると、増加率の高い順に、情報通信業(44・6%増)、サービス業(29・1%増)、運輸業(14・4%増)、製造業(14・2%増)などとなります。一方、減少したのは、教育・学習支援業(10・2%減)、建設業(2・8%減)で、飲食店・宿泊業(1・5%減)は増加から減少に転じました。
有効求人倍率を都道府県別(表)にみると、岡山、徳島で前月比〇・〇九ポイント低下するなど、二十四府県で悪化しました。