2004年10月1日(金)「しんぶん赤旗」
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囲碁の第二十九期新人王戦(本紙主催)決勝三番勝負第二局が九月三十日、大阪・北浜の関西棋院でおこなわれ、溝上知親七段(27)が坂井秀至(ひでゆき)六段(31)に勝って対戦成績一勝一敗のタイとなりました。
優勝決定のかかった最終第三局は六日、東京・日本棋院でおこなわれます。
対局は立ち会いの結城聡九段や徳永慎二しんぶん赤旗関西総局長の見守るなか午前十時に開始し午後九時二分に終了。二七二手で白番溝上七段の半目勝ちでした。
坂井六段先勝のあとをうけた第二局は、先後入れ替わって坂井六段の先番。
序盤は、上辺白16が珍しい手でした。「溝上七段の研究手か」と控室で話題になりました。
坂井六段は堅実に打ち進めます。結城九段は「坂井六段の棋風どおりの展開です」と解説。
互いに大模様を張り合った後、その模様を荒らし合う展開。まず白が右辺に侵入、次は黒が左辺に侵入してともに生きました。控室では、中盤のころは「白良し」の声が多かったものの、結城九段は「左辺で黒を生かしたのは溝上さんの誤算ではないか」といいます。細かい形勢のままヨセ勝負にもつれこみ、最後は溝上七段が半目残しました。
溝上七段の話 ヨセで損をして負けにしたかと思いました。勝ったのはたまたまで、運がよかった。
坂井六段の話 中盤で苦しくしました。最後は勝つチャンスがあった気がするので残念ですが、次を頑張ります。
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先番 坂井秀至六段
溝上知親七段
(1〜272手完、白半目勝ち)
229(44)236(99)250(122)272(171)