日本共産党

2004年10月1日(金)「しんぶん赤旗」

生活保護費不正受給

公明市議らに返還要求

宮城

多賀城市が提訴へ


 宮城県多賀城市の公明党市議の義母が、市議夫婦と同居しながら独り暮らしを装い、生活保護費を五年以上にわたり不当に受け取っていた問題で、多賀城市は義母と公明党市議夫婦に対し、保護費の返還を求める訴えを仙台地裁におこすことを決めました。同市議会は三十日、提訴議案を賛成多数で可決しました。

 提訴は、市の保護費返還命令に公明党の根本朝栄市議らが応じないために踏みきったものです。議案は、根本市議が退場したあと、他の公明党二議員以外の賛成で可決されました。

 市が返還を求めているのは、約四百八十七万円。一九九九年五月から二〇〇三年六月にかけて支給した約千二百十八万円のうちの四割分です。これについて市側は「要保護性が完全に失われているものではなかったし、裁量的保護を適用した」(保健福祉部長)などと説明。九八年分については「時効」(同)としました。

 議案への質問と賛成討論に立った日本共産党の藤原益栄議員は、提訴には賛成しながら、返還請求額が四割にとどまっている問題で、「市議夫婦は同居の義母を十分に扶養していた。生活保護法の世帯単位の原則からいって、実態は一円たりとも支給対象ではなかった」と指摘しました。

 市民らは、保護費の返還を求めて住民訴訟をおこしています。



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