2004年9月28日(火)「しんぶん赤旗」
「政治家としての適格性」が問われる――。二十七日、首相補佐官に決まった山崎拓前副総裁は昨年九月、週刊誌を相手取った民事裁判の東京地裁判決のなかでこう指摘されました。そのような人物をあえて首相補佐官に起用した小泉首相の「適格性」も問われています。
この裁判は、山崎氏と統一協会関係者の女性との親密な関係を報道した『週刊文春』を山崎氏が名誉棄損で訴えたもの。
東京地裁判決は、(1)山崎氏と女性が“愛人関係”にある(2)女性は統一協会の関係者である―との事実関係について「真実であるか真実と信じうる相当な理由がある」と真実性を認定。報道内容の公益性についても、山崎氏の「政治家としての適格性」にかかわる事柄と指摘し、山崎氏の訴えを全面的にしりぞけました。
山崎氏は、この訴訟を含め女性問題をめぐる三件の報道について『週刊文春』側を名誉棄損で訴えていましたが、衆院選挙で落選(昨年十一月)したあとの昨年十二月、三件すべての訴えを取り下げました。この結果、昨年九月の東京地裁での判決は確定しています。