日本共産党

2004年9月24日(金)「しんぶん赤旗」

「来季12球団」で妥結

新規参入、速やかに審査

プロ野球界の壁崩す


 労働組合・日本プロ野球選手会(古田敦也会長=ヤクルト)と日本プロ野球組織(NPB)は二十三日、名古屋市内のホテルで前日に続き協議交渉委員会を開き、両者は新規参入問題などで合意に達し、選手会が構えていた二十五、二十六両日のストライキは回避されました。

 合意書では「セ、パ十二球団に戻すことを視野に入れ、野球協約に基づいて審査を速やかに進める」ことが盛り込まれ、来季二リーグ十二球団で運営されることが確実となりました。すでに加盟申請しているインターネット関連企業のライブドアと、二十四日に加盟申請する同業種の楽天の二社を対象に一カ月以内をめどに審査。加盟が認められた場合、「既存球団は新規参入球団との戦力均衡を図るため、新規参入球団に協力する」ことも決まりました。

 新規参入球団には、加盟料・参加料に代わる預かり保証金制度などが適用され、二○○六年シーズン以降の審査は新設する「新規加入球団審査委員会(仮称)」で行います。このほか、選手会とNPBで「プロ野球構造改革協議会(仮称)」をつくり、ドラフト改革、選手年俸の減額制限の問題などを一年間で徹底的に協議することとなりました。

 プロ野球選手会の古田会長は会議終了後の記者会見で「前回(の交渉)は気持ちの上でも食い違いがあったが、今回はNPBが球界の発展のために努力するという言葉を頂けたし、われわれも努力していきたい」と話しました。NPBの瀬戸山隆三選手関係委員長(ロッテ球団代表)は「ストが回避され、正直ほっとしている。しかし、これがスタート。よりよい改革にするため、選手会とともに努力したい」などと語りました。

 球団合併をめぐる、選手とファンのたたかいはプロ野球の歴史に新たなページを開きました。



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