日本共産党

2004年9月22日(水)「しんぶん赤旗」

BSE

政府の全頭検査見直し案

食品安全委に諮問へ


 BSE(牛海綿状脳症)対策として三年間続けた全頭検査見直しを検討している厚生労働省、農林水産省は二十一日、「BSE対策に関する意見交換会」を東京・港区で開き、二十四日までに全国四カ所で実施する意見交換会をふまえて、BSE全頭検査の見直し案を食品安全委員会に諮問することをあきらかにしました。同省の外口崇食品安全部長は、見直し案の具体的内容は明らかにしないまま、内閣府の食品安全委員会が今月九日に了承した「『中間とりまとめ』にもとづいて検討をすすめている。いくつもの必要なプロセスがある」と説明しました。

 意見交換会には、約二百五十人の消費者団体や食肉関係業界、生産者らが参加。消費者ら約四十人が発言し、厚労省、農水省にたいして、脳・脊髄(せきずい)などの危険部位除去の徹底、飼料規制の強化、全頭検査継続を求める意見があいつぎました。

 食品安全委員会が「二十カ月以下のBSE感染牛を確認することができなかった」「検出限界以下の牛を検査対象から除外するとしても、全月齢の牛を対象としたSRM除去措置を変更しなければ、リスクが増加することはない」という「中間とりまとめ」への疑問や批判も続出。「全頭検査見直しは時期尚早だ」「検査見直しが不安を広げている」「牛肉輸入再開を迫る米国の主張を容認するようなやり方は納得できない」として、「検査の限界」を理由にした検査から二十カ月以下の牛除外に異論がだされました。



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