2004年9月22日(水)「しんぶん赤旗」
政府税制調査会(首相の諮問機関・石弘光会長)は二十一日総会を開き、「二〇〇五年度税制改正」の議論を再開しました。総会後の記者会見で石会長は消費税増税について「(任期中は税率を上げないという小泉首相の総裁任期が切れる)〇六年九月からは理論的には導入が可能になるので、それまでの間、議論を正確に詰めておく必要がある」との見解を示しました。
また石会長は、社会保障財源の議論に絡み「消費税の議論は避けられない」と述べ、「その布石は今から打っておくべきだ」と強調しました。
定率減税の縮小・廃止について石会長は、「早急に手がけなければならない問題だ」と述べ、個人的見解として〇五年度、〇六年度に「半減(二分の一縮小)ずつかと思う」との見方を示しました。
政府税調は八月末から九月にかけてヨーロッパ各国での付加価値税(日本での消費税に相当)導入状況などを現地視察。この日の総会では、視察に参加した石会長らが報告をおこないました。
小泉首相が消費税増税について「大いに議論をおこなってほしい」と述べていることについて、総会では委員の一人から、「今日はそのはじめだと思っている」との声が上がりました。
政府税調は十一月下旬に、「〇五年度税制改正」に関する答申をまとめる予定です。