日本共産党

2004年9月20日(月)「しんぶん赤旗」

スト2日目

選手とファン 連帯の輪

各地で交流 サイン会に行列2キロ


 労働組合・日本プロ野球選手会(古田敦也会長=ヤクルト)によるプロ野球史上初のストライキで、前日に続き十九日の六試合も中止となりました。同選手会は東京・銀座でファンとの交流イベントを開催。各球場でも選手たちがサイン会を開くなど、ファンとのきずなを深めました。

 福岡ドームではダイエー選手会のサイン会に二万人を超えるファンがつめかけ、球場周辺に約二キロもの列をつくりました。

 オリックスとの合併が進む近鉄は、地元の藤井寺球場に一、二軍の選手が集合。トレーニングウエア姿で三千人近くのファンが集まったサイン会に応じました。礒部公一選手会長は「こういう形でファンと触れ合えてよかった。ストはできればしたくなかったが、ファンから頑張れの声もいただいている」と話しました。

 ナゴヤドームでは、中日と巨人の選手が共同でファンサービス。約一万人のファンが集まり、選手らがストの説明をすると、「応援してるぞ」と大声援を送りました。札幌ドームでは日本ハム選手会がサイン会。午前七時ごろからファン三千人が訪れました。横浜スタジアムでも前日に続き横浜と広島の選手が、神戸のヤフーBBスタジアムでもオリックス選手会がサイン会を行いました。

“一緒にいい球界を”

 選手会主催の「みんな野球が好きなんだ」と銘打った「ファンと選手の集い」には、古田会長をはじめヤクルトの主力選手や横浜の佐々木主浩投手、ロッテ・黒木知宏投手、西武・和田一浩外野手ら五十人が参加。新聞報道やネット上で開催を知ったファン約千人が詰め掛けたため、二回に分けての開催となりました。

 選手が壇上に登場すると、大歓声とともに「スト支持」「古田がんばれ」などとかかれたボードが一斉に掲げられました。古田会長は「楽しみにしていたファンの方々には申し訳ありません」とあいさつ。すかさず会場から「気にせんでええで」「謝ることない」と声が飛びます。「皆さんが声をあげてくれていることが力になった。これからも皆さんに愛される球界にしていきたい」と話すと歓声に包まれました。

 ロッテの黒木投手が、「このチームメートと試合ができることが幸せ。(近鉄とオリックス)二球団の選手にも、来年も味わわせたい」と語ると「黒木ありがとう」と声がかかりました。

 家族で参加した東京・小金井市の前川忠さんは「選手がグラウンドでたたかうだけでなく、子どもたちの夢を守ろうという姿に感動しました。一緒にいい球界をつくりたい」と話しました。



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