2004年9月12日(日)「しんぶん赤旗」
|
日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は十一日、台風18号の強風で大量のリンゴが落果した青森県弘前市に入り、三上和子県議とともに被害状況を視察しました。
津軽地方を中心に予想収穫量の17・7%の八万三千三百四十二トンものリンゴが落果。弘前市は被害が最も大きく一万九千トン以上が落果しました。
高橋議員らは津軽農民組合が同日おこなったリンゴ生産者からの被害状況、要望の聞き取り活動に合流。東目屋、裾野、高杉、一野渡の四カ所で生産者、リンゴ加工業者から実情を聞きました。
同市貝沢の葛西ツルさん(63)は「全体では二割の落果だが、落果したリンゴで足の踏み場もないほどだった」と話しました。
高杉の葛西猛さん(47)は「二百三十箱(一箱二十キログラム)落ちた。二割できかない」といいます。
落果したリンゴのうち早生種の「つがる」は一箱三百円、「ふじ」など晩生種は百円程度で加工用に回されていますが、「晩生種はもう少し待ってくれ」と引き取っていない業者もいます。「せめて五百円はほしい」など加工用リンゴへの助成や果樹共済の早期支払いなどの要望が出されました。
高橋議員は「みなさんの声が届くように、いっしょに頑張りましょう」と激励しました。
|
日本共産党の中林よし子前衆院議員は十一日、台風18号による被害を受けた広島県宮島町の世界遺産・厳島神社と廿日市市のカキ養殖業者を訪れ、被災状況を調査し要望を聞きました。
厳島神社は回廊の床上約五十センチまで冠水し、国宝の左楽房が倒壊するなど、県のまとめによると国宝と重要文化財の二十六棟の建造物に被害を受けました。応対した野坂元良宮司は「被害額はわからない」とのべ、修復に多大な時間がかかることを懸念しました。
広島湾北部を中心に養殖され、全国一の生産量を誇る特産のカキ。十月末からの収穫を前に、県内で約二千五百台のカキいかだが流されるなど被害を受けています。「地御前かき」で知られ、二十六業者が加盟する廿日市市の地御前漁協。一日三時間の睡眠でいかだの回収などにあたっている黒田勝敏組合長は「一業者で約二十二台のカキいかだのうち、平均して三分の一強の八台ぐらいが全損。多い人は半分だ」と後片付けに追われていました。
調査には廿日市市の中村和人、植木京子両市議、大野町の池田博美町議と藤本聡志国会議員団広島県事務所長が同行しました。
日本共産党の大門実紀史参院議員は十日、台風18号の強風でリンゴやソバなど農業が大きな被害を受けた北空知・滝川市に入り、被害の実態と要望を聞きました。
リンゴなど果樹の落果・倒木被害は約八千百六十万円に上ります。リンゴを栽培する伊藤公一さん(41)は「八割が落ちました。借入金の償還を一年待ってもらえるなら、残った木で来年はなんとかできると思う」と大門さんに要望しました。