2004年9月11日(土)「しんぶん赤旗」
近鉄とオリックスの球団合併の一年間凍結などを求める労働組合・日本プロ野球選手会(古田敦也会長=ヤクルト)と日本プロ野球組織(NPB、根来泰周コミッショナー)の団体交渉に当たる協議交渉委員会が十日、前日に続き大阪市内で開かれ、最終的な妥協点には到達しなかったものの、NPB側が歩み寄りをみせたことから、選手会が予告していたストライキのうち十一、十二日については回避することを決めました。
交渉での合意事項は、近鉄とオリックスの合併一年間凍結については諸問題を検討して回答するなどの六項目(別項)。今後、協議を継続し、その内容によって選手会は十七日午後五時までに、十八日以降にストを実施するかどうかを決めることにしています。
(1)近鉄、オリックスの球団合併の一年間凍結については、NPBが交流試合導入を踏まえた来季の影響などを分析した上で速やかに回答する(2)NPBは新規参入の際の加盟料や参加料は撤廃し、預かり保証金制度の導入などで新規参入球団の加盟促進を検討(3)NPBは来季セ・リーグ六球団、パ・リーグ五球団以上を確約(4)NPBが選手会要求事項の検討に時間を要するため、引き続き交渉し、選手会は十一、十二両日のストは実施しない(5)NPBは選手会との間で「構造改革協議会(仮称)」を設置し、一年間かけてドラフト改革などについて徹底的に協議(6)十七日午後五時までに以上の協議が整えば十八日以降のストは行わない。