2004年9月10日(金)「しんぶん赤旗」
|
九日開かれた衆院総務委員会で日本共産党の塩川鉄也議員は、NHKの一連の不正経理事件を取り上げ、「事実そのものを明らかにする大前提が欠けている」とNHKの持つ隠ぺい体質を追及しました。
塩川議員は一連の事件でNHKが七日発表した「調査結果」について質問。元チーフプロデューサー(CP)による芸能番組制作費不正支出問題で、「役務費」で支払うべきものを「放送費」にした問題をその時なぜ問題にしなかったのか、と追及。NHKは「不適切な処理があったかもしれない」と、認めました。塩川議員は「疑惑隠しと取られてもしかたがない。調査そのものが疑わしくなる」と「調査」のずさんさを指摘しました。
また、NHKの調査では当時、元CPの不正に「気づかなかった」としている問題を取り上げました。疑惑が問題になった二〇〇二年春、不正を調査していた別のチーフプロデューサーが、不正支出先の人物が勤務する会社社長に会っていたことを指摘。元CPの不正をつかんでいたのではないかと追及。会談の事実を国会に報告するよう求めました。
塩川議員は「隠ぺい体質は組織の存立にかかわる大問題。事件は、NHKの『不祥事隠ぺい事件』になる」とただしたのにたいし、海老沢会長は「隠ぺいの疑いを持たれることは、反省しなければならない」と答えました。