2004年8月26日(木)「しんぶん赤旗」
日俳連(日本俳優連合、森繁久弥理事長)の組合員である声優三百六十一人が、日本アニメーションと系列の音響映像システムを相手に、「ちびまる子ちゃん」などアニメ番組三十七作品をビデオ化した際の使用料約八千七百万円を支払うよう求めていた裁判で、東京高等裁判所は二十五日、原告の訴えを全面的に認める判決を出しました。
一審では、声優と契約を結んだ音響映像にだけ支払いを命じる判決が出され、原告・被告双方が控訴していました。
控訴審では(1)アニメ製作者と声優の間で締結された協定でビデオ化使用料の請求が認められるか(2)同使用料の時効が何年か(3)日本アニメーションにビデオ化使用料が認められるか――が争点となりました。いずれの争点でも、原告の主張がいれられるものとなりました。
日本アニメーションは担当者が不在としてコメントを出していません。
原告団長の野沢雅子さんの話 団長を引き受けるときは、迷いましたが、ルール(協定書)は守らせなければと、引き受けました。はじめの一、二年は風当たりが強かった。引き受けた以上はやり遂げようと。日俳連・声優の仲間がいたから、今日の日を迎えることができました。(主な出演は「銀河鉄道999」の鉄郎役、「ゲゲゲの鬼太郎」の鬼太郎役など)
原告の一人、永井一郎さんの話 日本にもまだ正義があったということですね。(主な出演は「サザエさん」の波平役、「風の谷のナウシカ」のミト役など)