2004年8月24日(火)「しんぶん赤旗」
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内閣府が毎週発表している「今週の指標」によると、ことしの夏季ボーナス(一時金)は、各種調査によって、大企業中心の調査では二〇〇三年より3―5%程度の増加見込みとなっている一方、中小企業も多く含まれる毎月勤労統計調査(毎勤統計、厚労省)や家計調査(総務省)では六月は昨年より5%程度の減少となったことがわかりました。大企業と中小企業の格差が拡大しています。
毎勤統計の結果分析でも、一時金(特別給与)が昨年より増加しているのは従業員が五百人以上の事業所のみです。五百人未満の事業所では、やはり6―8%程度減少していて、同「指標」は「中小企業では厳しい状況が続いていることがわかる」と指摘しています。
同時に同「指標」は、集計全体では前年比マイナス4・7%(確報値)となった毎勤統計の結果の要因をさらに詳しく分析しています。それによると、最も大きくマイナスに「寄与」したのは一般労働者(いわゆる正規労働者)の一時金減少ですが、次に大きかったのは一時金の額自体が少ないパートの労働者比率の上昇でした。一般労働者の一時金減少の背景には公務員の一時金減少が影響していると指摘しています。
調査機関によって調査結果に違いが出たことについて同「指標」は図を示して解明しています。それによると、「労務行政」「日経新聞」「日本経団連」の調査は大企業中心で、公務員を除いた六―八月の夏季分であったことや、「毎勤」、「家計調査」は全企業規模の合計で、公務員を含む六月の調査であることを示しています。