日本共産党

2004年8月17日(火)「しんぶん赤旗」

ベネズエラ

大統領 大差で信任

国民投票 市民から歓声


【カラカス=菅原啓】南米ベネズエラで十五日、対米自主外交や国民が主人公の社会改革を進めてきたチャベス大統領の罷免の是非を問う国民投票が行われ、罷免は反対多数で否決されました。

 投票を管理する全国選挙評議会(CNE)が十六日午前四時前に発表した第一回の公式集計によると、開票率90%で、罷免反対が58・25%、賛成が41・71%。

 反対票は四百九十万以上に達し、チャベス大統領が二〇〇〇年の大統領選で獲得した票を百万票以上、上回りました。

 首都カラカス市内の大統領府前に詰め掛けた数万人の大統領支持者は、開票結果が伝えられると、国旗や罷免反対のポスターを掲げて歓声を上げ、「チャベスはやめない」と唱和を繰り返しました。

 チャベス大統領は大統領府のバルコニーで演説。「国民は声を上げた」と支持者に感謝の意を表し、勝利宣言しました。また、国際市場で高騰する原油価格の安定に協力すると言明しました。

 一方、反大統領派の指導者は、電子投票結果が操作されたと主張。「大掛かりな詐欺だ」として、結果を受け入れない姿勢を示しました。

 今回、ベネズエラで初めて本人確認のための電子システムによる指紋照合と投票が導入されました。新しい方法に手間取るお年寄りも多く、投票終了時間の午後四時になっても各投票所の外に有権者があふれました。

 同国の選挙では、投票終了時間を過ぎても投票希望者の列が残っている場合、投票を続行するのが慣例。最終的に投票が終了したのは十五日深夜となりました。



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