2004年8月10日(火)「しんぶん赤旗」
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中国の武大偉駐日大使が九日、離任のあいさつのために日本共産党本部を訪れ、志位和夫委員長となごやかに懇談し、日中関係などについて意見交換しました。
武大使は、三年間にわたる在任中には靖国問題があり、またいまサッカーのサポーター問題があったが、無事任務を終えることができたことに感謝を表明。日本共産党と中国共産党との関係正常化以来、双方間のさまざまな関係が順調に発展していることへの喜びと期待を表明しました。
志位委員長は、武大使の労をねぎらうとともに、先に中国で開かれたサッカーのアジア杯にも言及。現地の出来事はスポーツのフェアプレーの精神に反するもので、「心を痛めています」とのべつつ、「スポーツに政治を持ち込むのはよくない」と指摘しました。その上で、歴史問題という中国の人々の心にささった「トゲ」を抜く仕事は、政治に身をおくものの責任だと強調。しかし、「手段を間違えると、かえって解決をむずかしくする」とのべました。これにたいし武大使は、「私たちも同じ考えです」とのべました。
志位委員長は、イラク戦争をめぐる中国政府の態度は、日本共産党とも一致しており、世界の大多数の声と共通のものだと指摘。東アジアの平和をめぐる中国のイニシアチブについても、注目しているとのべました。
懇談には、日本共産党から緒方靖夫国際局長、田代忠利国際局次長が、在日中国大使館から劉毅仁参事官、楊宇・大使秘書官が同席しました。