日本共産党

2004年8月6日(金)「しんぶん赤旗」

労基署

広島大に労働時間改善指導

法人化強行が背景に


 広島中央労働基準監督署は三日、広島大に労働時間の管理を適正にするよう改善を文書で指導しました。

 広島大学教職員組合(佐藤清隆執行委員長)が七月中旬、国立大学法人化後の同大で労働時間管理が適正に行われていないとして同労基署に告発していました。告発状は(1)労使協定を超える時間外労働が行われている(2)時間外労働に対する割増賃金が支払われていない―ことなどを労基法違反と指摘。改善指導は指摘された二点を含んでおり、同組合は「労働時間の適正な把握と、不払い賃金の支払いが求められたもの」と評価しています。

 同組合では、九州、名古屋などの各大学で労基署が立ち入り調査や改善指導をした事実を掌握。今年四月の国立大学法人化で、法人移行に伴い増大する業務量に見合う予算措置がされていないため、全国の大学で事務や付属病院を中心に、労基法違反の労働実態が広がっていると見ています。

 同組合の小笠原亨書記次長は「実際に働いた分を支払うという当然のルールを国立大学でこそ守るべきだ。守れない状態で法人化にむりやり引き込んだ国の責任は大きい」と話しています。



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