2004年8月6日(金)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の緒方靖夫議員は五日の参院拉致問題特別委員会で、北朝鮮との交渉の到達点について質問しました。
緒方氏は冒頭、「北朝鮮が国際社会に復帰することは、北東アジアの平和と安定にとって重要」とのべ、そのために核兵器放棄をふくめた核問題、拉致問題の解決が不可欠だと指摘しました。
拉致問題について「北朝鮮が国際的無法を清算し、国際社会に復帰するという点で、拉致問題には事柄の性格として国際性がある」とのべ、政府の認識を聞きました。
外務省の藪中三十二アジア大洋州局長も、「拉致問題は日朝間交渉だけでなく、関係各国が北朝鮮に働きかけることが重要との認識に変わっており、そのことが北朝鮮側の姿勢にも変化をもたらした」とのべました。
その上で同局長は、日朝間の交渉でも六者協議でも、「問題の包括的解決を図る基本原則が重要だ」と強調し、次期協議では朝鮮半島の非核化への一歩を深める議論ができるとのべました。
緒方氏は国交正常化交渉について、小泉純一郎首相が「曽我さんの家族を含めた拉致被害者家族の帰国で、国交正常化交渉の再開の前提が満たされた」とのべたことから、「早く再開すべきだ。交渉開始と正常化とは意味がまったくちがう。交渉開始で人的往来があれば、新たな問題も分かってくるだろう。拉致問題の解決にもメリットがある」とのべました。