日本共産党

2004年8月6日(金)「しんぶん赤旗」

米国産牛

輸入再開結論急ぐな

参院委で紙議員 食の安全、安心優先を


写真

質問する紙智子議員=5日、参院農水委

 日本共産党の紙智子議員は五日の参院農水委員会で、日米両政府が今夏をめどに米国産牛の輸入再開の最終結論を出すとしていることについて「米国産牛が消費者の安全、安心の願いにこたえられると結論を出せる段階ではない」とのべ、結論を急いで消費者の願いにそむくことがあってはならないと主張しました。

 四日に内閣府の食品安全委員会で公聴会が開かれ、BSE(牛海綿状脳症)全頭検査体制の継続を求める意見が相次ぎました。同委プリオン専門調査会の吉川泰弘座長は、事実上米国産牛のリスク評価が現時点では不可能だと示唆しています。

 これを指摘した紙氏は「このような状況で輸入再開を検討すること自体に無理があるのではないか。米国の検査体制が日本と大きく違う現状のままでの解禁は不可能だ」と指摘しました。亀井善之農水相は「国内と同一基準の安全対策という基本が受け入れられなければ期限の問題はない。食の安全、安心を優先すべきだ」と答弁しました。

 また紙氏は、WTO(世界貿易機関)農業交渉の枠組み合意に関して質問。各国の自主性より貿易自由化の促進を第一とするWTOの枠組みは、日本の食料自給率向上の方針や各国が農業食料政策を決める権利を持つという「食料主権」の理念に反し、見直すべきだと主張しました。亀井農水相は「各国農業が共存できるルール確立へ努力したい」と答弁しました。



もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp