2004年7月28日(水)「しんぶん赤旗」
【ロンドン=西尾正哉】英労働党は、二十四、二十五日に開かれた同党「全国政策フォーラム」でバンクホリデーを有給休暇日数から除外することを次期選挙公約に盛り込むことを決めました。実現すれば、ほとんどの労働者にとって、有給休暇が八日増えることになります。
バンクホリデーはすべての銀行や郵便局、ほとんどの工場、会社が休みとなる公休日。元日やメーデー、クリスマス後の最初の就業日など年間八日あります。今回の提案は、雇用者がバンクホリデーを四週間の法定有給休暇の一部とみなすことを禁じるものです。
英労働党には労働組合などが組織加盟しています。選挙政策などを議論し決定する政策フォーラムでは、同党幹部のほか主要加盟労働組合の幹部などもメンバーを務めています。次期総選挙は早ければ二〇〇五年前半にも実施されると見込まれています。
労働組合側は、労働党がニューレーバー(新労働党)へと路線を変えて以来、労働者の権利や利益を顧みないとして強く批判してきました。またイラク戦争強行でも労働党と対立。消防士組合などは同党から脱退しました。
今回の全国政策フォーラムでは、労働組合幹部は労働党が労働者向けの政策を採用するように団結しました。運輸一般(TGM)のウッドリー書記長は「われわれはビールとサンドイッチのために会議に出たわけではない。われわれには、製造業(の外国流出)や(公共サービスの)民営化、雇用法、年金などで懸念があった」とし、政策フォーラムで労働組合側が団結して政策を盛り込ませたと指摘しました。