2004年7月28日(水)「しんぶん赤旗」
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「会社は育児・介護休業法にもとづき、子育てのために深夜業免除を申請した客室乗務員に仕事をさせてほしい」と、日本航空インターナショナルの客室乗務員で二歳の子をもつ村中佳美さん(43)と五歳の子をもつ中井万里子さん(48)が同社を訴えている裁判で二十七日、第一回口頭弁論が東京地裁で開かれました。
同社は、育児・介護休業法にもとづく深夜業免除を申請した村中さんらにたいし、月一―二日しか就労させず、本来の勤務日を「無給日」として大幅な賃金カットをしています。
意見陳述に立った村中さんは冒頭、「自分が受けた処遇が、『職業生活と家庭生活の両立』という育介法の趣旨に照らし、正当なことかどうか司法の判断を仰ぎたい」と強調。「収入が大幅に減ったことはもちろんだが、それ以上に仕事を与えられない屈辱感、悔しさは耐え難いものだった」と語り、「会社のやり方は、子どもを持ち、通常業務のできない使い勝手の悪い乗務員は排除してしまえといわんばかりだ」と訴えました。
口頭弁論のあと、「日本航空の深夜業免除裁判を勝利する会」が地裁前で、支援を呼びかけました。三歳の子を育てている客室乗務員はマイクを握り、「深夜働かないなら仕事を干して、無給で子育てを、というやり方は、育児支援策ではありません。育児や介護を担う人を守ってください」と語りました。