日本共産党

2004年7月27日(火)「しんぶん赤旗」

大阪・羽曳野 市長選 477票差、市議補選 過去最高得票

“互角の勝負たいしたもの”

共産党に激励相次ぐ


 二十五日開票された大阪・羽曳野市長・市議補選。市長選では、日本共産党や労働組合、民主団体でつくる「公正・民主的な羽曳野市政をつくる会」の杉山やよい候補がわずか四七七票差で惜敗、市議補選(定数三)では日本共産党の若林信一候補が日本共産党としては過去最高の得票で五候補中トップで当選しました。一夜明けた羽曳野市を取材しました。

勝った気がしない

写真
報告集会に集まった人たちと握手する杉山やよいさん=25日、羽曳野市

 「五百票リードといわれても残票が千二百票あると聞いて、勝った気がしなかった。最後の最後までほんまに勝てるのかひやひやした」。二十六日、市庁舎で日本共産党の市議と出会った自民党市議は、開票時の率直な気持ちを語りました。別の自民党市議も「(杉山候補は)ようとったなあ。はらはらしたよ」。

 杉山さんの自宅の電話は鳴りっぱなし。大半が「私がもう少し頑張っていれば…」という電話です。

 杉山さんの得た票は一七七三〇票、得票率40・18%。当選した自民党市議の北川嗣雄氏(61)が一八二〇七票、41・26%。一方、若林信一氏(55)の得票一四八一九票は、日本共産党の得た最高票、九五年の大阪府議選での杉山さんの一三〇九四票を上回りました。

自民支持の業者は

 市内で自営業を営む自民党を支持していたという男性は「こんなに汚れた羽曳野市をまともな市政にするには(杉山)やよいさんしかいないと、知り合いに支持を呼びかけた。昨晩は悔しくて寝られなかったという知人もいます。これにめげずに引き続きがんばってほしい」と期待の言葉をよせます。

 市長選の直接のきっかけは、代表の浅田満被告ら二十六人の逮捕者を出したハンナングループによる牛肉偽装事件。羽曳野市は、ハンナングループの本拠地。前市長が浅田被告との面談記録を改ざんしたことが明るみに出て、辞職に追いこまれました。浅田被告が支配するハンナングループいいなり市政を清潔な市政に刷新できるかどうかが最大の争点でした。杉山さんと若林さんは「ハンナンとの癒着を断ち切れば、くらし・福祉充実の道が開けます」と声をからして訴えました。

 羽曳野市にある党河南地区委員会の事務所には二十六日朝から激励の電話が相次ぎました。「急な選挙で自民、公明、民主の福谷(前市長)の与党勢力を向こうにまわして、互角のたたかいをしたのはたいしたものだ」。そして共通しているのが「ハンナングループとの癒着にたいする市民の怒りと共産党への期待のあらわれ」ということです。

 一般紙はこうかきました。「市民は紛れもなく前市長と深く結びついたハンナンの影響力の払拭を求めている」(「読売」二十六日付)

 折井高・河南地区委員長は「不正を許さず、住民とともに暮らし、福祉、医療、教育を充実させる河南地域での日本共産党のたたかいは一貫しています。先輩から受け継いだ不屈性や、なにものにもめげない変革の精神を忘れずにたたかうことの重要性を強く感じています」と話しています。


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