2004年7月22日(木)「しんぶん赤旗」
開場三時間前から待つ人もふくめ、長い列ができた二十一日の「日本共産党創立82周年記念講演会」。会場の東京・日比谷公会堂はあっという間に満席。日本共産党の不破哲三議長、志位和夫委員長の講演を真剣な表情で聞き入る参加者たち。「後退したときだからこそ不屈の精神でがんばりたい」「活力ある強い党をつくりたい」。新しい政治の流れをつくろうという人びとの思いが満ちていました。
「共産党の魅力は戦前からの反戦のたたかいの不屈の力だと思う」と語るのは、学習ノートに一生懸命メモをとっていた東京都日野市の会社員、曽我麻子さん(25)。
「財界主導の二大政党という大きな流れにたちむかっていくのは大変な仕事だけど、講演を聞いて、これからもがんばってみんなに知らせていかなければと思いました。不破さんの話を聞いて、自分たちが激動の現代を切り開いていくことが大事だと思った。とにかく共産党を大きくしたい。生きた言葉で共産党を語る人を、青年を増やしたい」と語ります。
熱心にメモをとりながら聞いていた立正大学の女子学生(21)は「選挙の結果にはちょっと落ち込んでいたけど、だんだん元気になってきたところに志位さんや不破さんの話を聞いてもっと元気になりました」と。「不破さんが日本改革の提案のところで、日本がいかに大企業・財界の横暴に国民がしいたげられているか、日常的に知らせていく必要があるといっていましたが、その通りだと思いました」と目を輝かせました。
十八歳の男子高等専門学校生は、「共産党がソ連の崩壊前から、ソ連のやり方が間違っていると指摘してたたかっていたことをはじめて知りました。ほーって驚いた」と。
「選挙中は『いまの政治はひどい』と新しく日本共産党を支持してくれる人がいるなど、私自身も“手ごたえ”を感じていたので、選挙結果にはがっかりした」と語る藤木千恵子さん(49)=会社員=。「講演で、背景に自民党政治の深刻な危機があることがわかり、確信になりました。消費税増税や憲法改悪をやめさせるためにも、もっと日常的に自分自身の言葉で共産党のことを語り、支持を広げていかなければと思いました」と語りました。
東京都内の大学に通う埼玉県三郷市の女性(22)は、「選挙では、共産党の政策は相手に共感を得るのにそれが投票に結びつかないもどかしさを感じていました。きょうの講演を聞き、綱領をもっと勉強したいと思いました。私は憲法第九条を大切にしていきたいので、学生の間で九条の会の運動を進めていけたらと思います」。
今年四月から年金生活という、東京・国分寺市の桝田トミ子さん(60)は、年金改悪に怒り、選挙では元職場の同僚たちにもこれまで以上に訴えました。「反応もよかったのに結果にはがっかり」しました。しかし、「日常的に党を語って、自らの力で困難を切り開くという志位さん、不破さんの言葉にもっとも共感した」と語り、笑顔で会場を後にしました。
兵庫県では、神戸市中央区のシーガルホールで記念講演会のCS通信視聴会が開かれ、神戸市と周辺各地から三百人が参加しました。講演を聞いて今後の反転攻勢の足がかりにしようと、開会前の激しい夕立をついて会場に訪れた参加者は、スクリーンを見つめ、不破議長、志位委員長の講演や、地元兵庫の嶋田正義福崎町長、奥村忠俊出石町長のあいさつなどにじっと聞き入りました。
西川恭次県委員長と、参院選候補として奮闘した大沢たつみさん(選挙区)、堀内照文さん(比例)があいさつし、新しい政治を起こしていくために全力を尽くす決意をそれぞれ述べました。
神戸市須磨区から参加した山本哲也さん(23)=フリーター=は「不破さんが話された、党建設や未来社会のことなど、私たちがこれからなにをやらなければならないかがよく分かりました。選挙中は、政策の力を実感する場面が何度もあり、大いに広げれば勝てると思いましたが、広げ切れなかったんだと思います。党綱領の学習がこれからますます大切だと痛感しました」と熱っぽく感想を語りました。
尼崎市の福島千尋さん(28)=フリーター=も「党の歴史に刻まれた不屈の精神に一番感動しました。選挙結果はショックでしたが、だからこそこれからの活動が大事だと感じています。選挙中、日本共産党の政策が本当に国民のためになると実感できたことを力に、いつも前向きの方針を出せる党を誇りに思ってがんばっていきたい」と笑顔で述べました。