2004年7月22日(木)「しんぶん赤旗」
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政治的に激しい嵐となった参院選の結果を踏まえ、どう新しい前進をつくりだすか、歴史をふりかえりながら考えたい―と切り出した不破議長はまず、選挙戦での政治的共感の広がりと結果の大きな落差には「深く考えなければならない問題がある」と指摘。この選挙結果をうみだした政治的背景・特質を解き明かしました。
その特質の根本には、九〇年代のはじめから自民党政治が従来のやり方では政権維持できない深刻な危機の時代に入ったことがあると指摘。そのために、同じ基盤の上での政権の「受け皿」づくりが焦点になり、日本共産党の前進をくいとめる力がいちだんと強力に働くという特徴を明らかにしました。
そしてこの十年来の「受け皿」づくりの三つの波(九三年の「非自民」政権、〇一年の小泉“政変”、〇三年の総選挙以来の「二大政党」論)をふりかえりつつ、「二大政党」論がより大がかりだからこそ、「国民中心の新しい政治の流れ」をつくりだす課題に、いますぐ取りかかる必要があると強調。全党が“不屈性”をいまこそ発揮し、その活動にとりくもうとよびかけました。
不破議長は、それにとりくむうえで、新しい党綱領が政治的指針となることを「日本改革」の方針、世界情勢の見方、未来社会論の意義の三点から明らかにし、国民の共感と合意をうるための努力方向も提起しました。
最後に、新しい綱領を指針にした対話と交流の活動をおこし、「党の前進の勢いを自分自身の力で切り開けるような強い活力をもった組織づくりに力をそそぐ」ことを表明。そのためにも、国民のあいだで“生きた言葉・生の声で”党を語る活動を日常不断に重視すること、党中央もその活動に参加してゆくことを表明して大きな拍手に包まれました。
・戦前のたたかいの教訓から何を学ぶか
・選挙戦の「手応え」と結果とがなぜこれほ ど開いたのか
・自民党政治は、深刻な危機の時代に入って いる
・政権の「受け皿」づくりが政治の焦点に
・九三年以来の経験――「受け皿」づくりの 三つの波
・「国民中心の新しい政治の流れ」をおこし 広げるために
(一)「日本改革」の方針
(1)経済改革――国民的な共感と合意をえ る努力を
(2)“アメリカ言いなり”政治を根源から 断つ
(3)「憲法の全条項をまもる」立場
(二)世界情勢の見方
・綱領の世界論の意義は大きい
・世界論をとらえる二つの注意点
(三)未来社会論の新しい到達点
・二一世紀の避けることのできない展望
・旧ソ連体制への徹底した批判。レーニンの 誤りの克服
・偏見や誤解を克服する活動でも有効な指針 となる
不屈の意志と変革の精神をもって