2004年7月19日(月)「しんぶん赤旗」
診療報酬改定をめぐる汚職事件で前会長らが起訴されている「日本歯科医師連盟」(日歯連)がヤフーBBをめぐる恐喝未遂事件で逮捕、処分保留で釈放された創価学会元幹部、竹岡誠治氏に約五百三十万円を支出したと政治資金収支報告書に記載していることがわかりました。
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竹岡氏への支出は二〇〇二年分の日歯連収支報告書に「調査研究費」として記載されているもの。二〇〇二年九月十二日付で、五百三十万六千二百五十円を「竹岡事務所」に支払った、と記されています。同事務所の所在地とされているのは東京都豊島区にある竹岡氏の自宅の住所でした。
竹岡氏は、「循環社会研究所」という会社を設立。自民、公明両党議員でつくる「循環型社会推進議連」(会長・橋本龍太郎元首相、会長代行・浜四津敏子公明党代表代行、幹事長・福本潤一公明党参院議員)に講師を紹介するなど、企業などと政界との橋渡しをしていました。
また、同議連の勉強会に出席した企業に、竹岡氏が勉強会開催名目などで六百三十万円を請求していたことも判明、政界とのパイプを利用して資金集めをしていた疑いも浮上しています。
日歯連の調査研究費は、二〇〇〇年ゼロ、二〇〇一年に二件百七十万円で、二〇〇二年では竹岡事務所のほかは七件七十万円しかありません。竹岡氏への約五百三十万円の支出は突出しており、何のために多額の調査費を支出したのかは不明です。
日歯連は、自民、公明、民主の三党・国会議員などに二〇〇二年までの三年間で二十七億円を献金するなど政界工作を展開。公明新聞には、坂口厚労相と日歯連前会長の臼田貞夫被告の対談記事形式の広告(推定百六十万円分)が掲載されたこともありました。
竹岡氏は、一九七〇年に創価学会が宮本顕治日本共産党委員長(当時)宅の電話を盗聴した事件の実行犯。盗聴後は、創価学会の創価班全国委員長など幹部を務めていました。
竹岡氏は連絡がとれない状態で、会社を通じた本紙の取材にこたえていません。