2004年7月17日(土)「しんぶん赤旗」
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「君が代」不起立・ピアノ伴奏不実施を理由に懲戒処分を受けた教員への「服務事故再発防止研修」命令は、内心の自由を侵害し違憲、違法として、研修命令の取り消しを求めて都立高校や養護学校などの教員百三十七人が十六日、東京都と都教委を東京地裁に提訴しました。また、都教委が来月二日及び九日と決定した一回目の「再発防止研修」が間近に迫っていることから、人権侵害を避けるため同処分の効力を判決が確定するまで、ただちに執行停止するよう同地裁に申し立てました。
提訴、申し立て後、記者会見で、尾山宏弁護団長は「研修命令は二重の意味で思想・信条の自由に対する侵害」と話しました。
不当処分撤回を求める被処分者の会は同日、声明を発表。「服務事故再発防止研修」を「命令研修として強行しようとすることは、都教委が被処分者を一方的に犯罪者あつかいにして『思想改造』をはかろうとするもの」と違憲性を厳しく指摘しています。
同会共同代表の星野直之さん(59)は「脅しと暴力は私たち(教員)だけでなく子どもたちに向けられています。“お国のために血を流すことをいとわない国民をつくる”などと民主党の西村真悟衆院議員が発言したように、『戦争する国』へと変えようとする中で、私たちは負けるわけにいかない」と決意を語りました。