2004年7月17日(土)「しんぶん赤旗」
参院選で大きな争点となった消費税増税について、選挙後も自民・公明与党と民主党幹部の発言が続いています。二〇〇七年を増税実施の節目とした自公民の動きが本格化しつつあります。全国紙の候補者アンケートでは、自民、公明、民主を中心に当選者の約七割が消費税引き上げを容認しており、増税を許さない草の根のたたかいが求められています。
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「(平成)十九年に消費税を含めて税制改革を行いたい。社会保障の給付費を賄うためどういう形で負担するか、保険料と税の割合、所得税と消費税の問題がある」(自民・安倍晋三幹事長)
「社会保障制度の将来を考えると消費税の引き上げは避けられない」(公明・神崎武法代表)
十二日のNHK番組で自民、公明両党の代表が口をそろえました。選挙中、年金目的での消費税増税を掲げた民主党から「社会保障の財源として消費税をどう位置付けるのか明確にすべきだ」(岡田克也代表)と迫られていた与党側が、本音を語り始めた形です。
政府・与党幹部からは「消費税で賄う制度を与野党一緒に考えるなら(国民は)覚悟しなければならない」(自民・久間章生幹事長代理、十三日CS放送)、「財源をどうするかの議論で常識的に年金の部分は消費税」(金子一義行革担当相、十三日記者会見)などの発言が相次いでいます。
民主党も「少子高齢化で保険料方式では(年金制度が)持たない。保険料以外でやるなら新たな財源が要ることは間違いない」(岡田代表、十二日)と選挙中同様、消費税増税論の急先ぽうとなっています。
「毎日」が六月二十九日付で発表した参院選候補者アンケートの回答をみると、二〇一〇年までの消費税引き上げについて「引き上げるべきだ」「10年以降の引き上げを検討すべきだ」と答えた当選議員は自民党三十二人、民主党三十八人、公明党六人です。
これに無所属議員(四人)や年金目的税と記述した民主党議員(三人)を加えると、当選者の68・6%(八十三人)が消費税増税を容認していることになります。