2004年7月16日(金)「しんぶん赤旗」
東京都が都立の四大学(都立大学、都立短期大学、科学技術大学、保健科学大学)を廃止して、来年開校するとしている「首都大学東京」計画で、文部科学省の大学設置・学校法人審議会は十五日、都が申請していた新大学の設置認可の結論を出さず、審査を続けることを決めました。
この結果、都が予定していた七月の認可は不可能になります。
文科省は結論先送りの理由を、都が四月に提出した設置認可申請書の教員予定者数と、就任承諾書を提出した教員数が違い、都の計画通りに設置ができるのか判断ができないためとしています。
同新大学計画では、大学側の意見に耳を傾けず、一方的に新大学設立を進める都の強引な手法に、教職員、学生・院生が強く反発。就任承諾書の提出を拒否する教員も出ています。
今回の認可先送りについてある都立大学教授は、「継続審査になったことは、この間の都のあまりにも強引なやり方が、必ずしも学内外で支持されていないことの反映だ」と話しています。
都大学管理本部は、「八月に実施予定の大学説明会は予定通り行う。(認可先送りの)影響はないと考える」としています。