2004年7月9日(金)「しんぶん赤旗」
【カイロ=小泉大介】イラク「主権移譲」後も米軍主導の多国籍軍が「武装勢力掃討」を口実にした軍事作戦を継続・強化するなか、米占領に抵抗してきたイラクの武装組織各派が、活動の効率化のため組織的統一をめざす動きを強めています。
汎アラブ紙アッシャルクアルアウサト六日付が伝えたところによると、イラクの十六の抵抗組織がこのほど会合を持ち、各組織の動きを調整する統一司令部を選出しました。同紙が「イラク抵抗団」とよばれる組織から入手した文書で判明したもので、会合では、民間施設は攻撃の対象としないことで合意する一方、占領軍の車両にたいする攻撃の重要性で一致。また抵抗の目標を「占領軍のイラクからの撤退と国民を代表する政府の樹立」におくことが確認されました。
米軍による民家爆撃が繰りかえされている中部ファルージャでも同様の動きがでており、レバノンのアルムスタクバル紙七日付によると、同地の抵抗諸グループが、より大規模な組織への統合にむけ解散を決定しました。組織統合は、米軍にたいしより効果的な武力抵抗をおこなうため、部隊の統制を実現することが目的とされます。