2004年7月7日(水)「しんぶん赤旗」
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日本共産党は国会でも青年の雇用問題の解決を迫っています。それに対する小泉首相らの答弁をみると――。
小池晃参院議員「求人の実態というのは今まさに三割、四割は非正規雇用なんですよ。条件が合わずに仕事に就けないという若者が出るのも不思議はない」
小泉純一郎首相「やる気のない面も能力のない面もあるでしょう。まずやる気を起こしてもらわなきゃいかぬ」(二〇〇四年三月九日、予算委員会)
吉川春子参院議員「もっと予算を使って本格的に若者の雇用対策に乗り出していただきたい」
坂口力厚労相「どれほどいろいろなものを並べましても、働くという気持ちにならなければ、なかなか就職しない」(〇三年三月十九日、予算委員会)
政府は、大企業の責任を棚上げし、就職難は青年の意識の問題だとすりかえてきました。「若者自立・挑戦プラン」でも、重点方針は「職業教育の強化」「働く意欲のかん養」などです。青年雇用対策の予算はフランスの四十分の一という低額です。(グラフ)
青年を不安定雇用に追い込んだ“原因”は、政府が財界の要望にそってリストラ・人減らしを促進してきたことにあります。民主党や社民党も、この政策を後押ししてきました。
一九九九年につくられた「産業再生」法は、人員削減すればするほど大企業が減税される制度です。これまでに九万人の正社員が削減され、大企業は八百七十億円も減税。同法の〇三年の改悪・延長には民主党も賛成しました。
人減らしした労働者を不安定雇用で雇うための労働基準法と労働者派遣法の改悪(ともに二〇〇〇年施行)には、日本共産党を除くすべての政党が賛成しました。
日本共産党は、サービス残業(不払い残業)の問題を国会で最初に取り上げ、二十八年間で二百四十回もの追及をおこなってきました。政府もついに是正の通達を出し、国民のみなさんのたたかいと力を合わせて、二百六十億円の不払い残業代を払わせています。サービス残業をなくせば百六十万人の雇用を増やすことができます。
日本共産党は参院選政策で「不安定雇用の拡大に歯止めをかけ、若者にやりがいのある仕事を増やす」ことを国政の熱い焦点の一つに掲げています。大企業は青年を正社員として採用する、福祉、医療、防災、教育など国民のくらしに必要な分野での人手不足を解消する、職業訓練の機会を大きく増やす、雇用拡大のための予算を抜本的に増やす――これが「若者に仕事を」と願う青年たちに応える方向ではないでしょうか。(おわり)