2004年7月6日(火)「しんぶん赤旗」
大阪では参院選で大阪地域労組内日本共産党後援会が「苦しい状況におかれている労働者に日本共産党を知ってもらおう」と全力で対話を広げています。
地域労組は“一人でも入れる労働組合”をと派遣社員やアルバイトの労働条件や権利を守ってたたかう組織。
「この人は二回も解雇におうた人」「この人は雇い止めで相談にきた人やったな」。後援会員がつながりのある人たちの名簿を手に訴えます。休むと罰金をとられ続けていた飲食店のパート女性、毛布の掛け方が悪いと解雇された整骨院の男性…。電話の相手は労働相談に駆けこんできた人が少なくありません。
「私が共産党を応援するのは、“人間として大切にされる働き方を”と運動を貫いているからです」と話すと、仕事や年金で対話がはずみます。
女性後援会員のAさん(58)は、「今日こそは電車で帰ろう」と深夜までの勤務もこなしていた二十四年間勤めていた団体から「給料50%カットか辞めるかのどっちか」と迫られ、事務所にかぎをかけられて“解雇”されました。親身に相談に応じてくれたのが日本共産党でした。「共産党は働くものの味方や。私らは奴隷やない」とAさん。
女性の後援会員Bさん(28)は六年前、非常勤で働いていた仕事を「次は男性をとりたいから」と一年間で雇い止めされ、地域労組に加入。憲法や労働基準法を学び、「これが社会にいきわたったら、すごいやん」と“確信”に。「もし共産党がなかったら、雇い止めやいわれても、仕方ないやんと泣き寝入りするだけの人が大勢いることになると思う」と次々と受話器を握りました。
後援会長の江口裕之さん(大阪・中央区地域労組こぶし書記長)は「労基法をきちんと守るだけでも、雇用拡大ができます。労働法制改悪で、派遣社員や有期雇用を増やす政治はとんでもない。政治のゆがみをただし、不安定雇用の拡大に歯止めをかけ、正規雇用を増やせと提案している日本共産党が躍進するしかない」と強調します。
生まれたばかりの後援会は「活動は楽しくやらな」をモットーに、大阪市内で開かれていた「ピカソ展」を鑑賞し、最寄りの駅でパンフ『こんにちは日本共産党です』を配布しました。ピカソがナチスドイツの空爆を批判する作品「ゲルニカ」を残したことも伝え、イラクでの米軍の蛮行は許せないと展覧会を見に来た人たちに訴えました。
後援会活動を通じて日本共産党の学習会に参加した派遣社員の女性(38)は「月五万円の減額になりそうというので組合に入り、有給休暇をごまかされていたとか、同じ派遣でも男女ですごい賃金格差があるとか社会の理不尽さがわかりました。共産党のこと真剣に考えます」と語りました。
内野健太郎記者