日本共産党

2004年7月1日(木)「しんぶん赤旗」

04 参院選の現場

ハンナン事件 同和食肉利権

「共産党しか追及できない」と反響


 「このタブーを追及できるのは共産党しかあらへん」――。ハンナン元会長・浅田満被告らの牛肉偽装事件の舞台となった大阪。参院選で、同和食肉利権の徹底追及を訴える日本共産党に期待の声が寄せられています。


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自民・北川イッセイ候補が接待を受けた浅田満被告の「聊娯亭」=羽曳野市(大阪民主新報社提供)

大阪・羽曳野

接待疑惑の自民
「解同」支援受ける民主

批判強まる

 浅田被告の豪邸がある羽曳野市。牛肉偽装事件にからんで福谷剛蔵前市長が辞職に追い込まれ、公文書毀棄(きき)で書類送検されました。日本共産党は対話で年金問題などと合わせ一貫して同和利権を追及する先頭に立ってきた党の役割を訴えています。

市民の激励相次ぐ

 同市の古市西はびき山支部では、千五百人近くと対話。市民から「共産党しか追及してくれへん」「浅田被告らの利権を許してきた政治を変えて」と、激励が相次ぎました。「すごい反響」と声を弾ませるのは支部長の相根(さがね)公市さん(62)。「浅田被告は市政まで牛耳ってきました。これまでは、選挙で同和利権を批判すると『ややこしい話いらんわ』と電話を切られることもあった。今は、追及の先頭に立った党の実績を語ると、支持を約束してくれる人がたくさんいる」

 同支部は、「しんぶん赤旗」も三月から連続毎月五十部以上増やしています。本紙連載企画「ハンナン牛肉偽装・癒着の構図」をコピーしてパンフレットを作製。紙面の魅力を語る材料にしています。

 日本共産党の宮本たけし参院議員は「ハンナン食肉・同和利権の徹底糾明」を公約に掲げます。一方、自民、公明、民主三党候補や無所属の辻元清美候補(元社民党議員)はいっさい取り上げません。浅田被告と癒着したり、同和利権の中核にいた部落解放同盟(「解同」)の支援を受けたり、問題を知りながら追及を控えたり…といった関係にあるからです。

 自民党は、浅田被告から多くの議員が献金を受けるなど親密な関係。とりわけ、参院大阪選挙区の自民党候補、北川イッセイ同党前府議の選対幹部は、「支持者からも、『浅田とどういう関係や』いう批判が出て困ってんのや」とため息まじりに語ります。

 北川候補は、二〇〇〇年七月八日、浅田被告が自宅としても使う迎賓館「聊娯亭(りょうごてい)」で飲食接待を受け、最高級牛肉のお土産ももらいました。接待されたのは六名の自民党府議と太田房江知事ら。北川候補はマスコミでも「『食肉の帝王』と疑惑の会食」(日刊ゲンダイ六月三十日付)と指摘されましたが、いまだに釈明もできません。

「解同」が応援弁士

 民主党は参院選で、部落解放同盟(「解同」)と全面的に共闘する立場です。同党の比例区候補には、松岡徹「解同」中央書記長が名を連ねています。「解同」は、同和行政を自分たちの利権としてきた組織。浅田被告らの力の中心に位置する存在です。

 二十六日開かれた民主党の尾立源幸選挙区候補の個人演説会で、「必勝のために最後の最後まで奮闘させていただく」と応援の弁をふるったのは地元の「解同」支部長でした。もちろん候補者も牛肉偽装事件には一言も触れませんでした。

 相根さんは力を込めます。「牛肉偽装事件への態度をみてもどの党が清潔で誠実かが鮮明です。日本共産党は『解同』の激しい妨害とたたかい、公正・民主の政治をすすめてきた。この党の姿を有権者に広げに広げ、勝利したい」

 大阪の市民グループ「見張り番」代表世話人、松浦米子さんの話 浅田被告らがだましとった五十億円は国民の税金です。市民生活にもかかわる重大問題なのに参院選で日本共産党以外の政党や候補者はまったくとりあげません。本当に情けない。疑惑を正面から追及する共産党の議席は本当に貴重なものだと思います。


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