2004年6月30日(水)「しんぶん赤旗」
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総務省が二十九日発表した労働力調査(速報値)によると、五月の完全失業率(季節調整値)は4・6%で前月比0・1ポイント低下しました。二十四歳以下の若年男性は11・2%、若年女性は8・6%で依然高水準です。
完全失業者数は三百十九万人で、前年同月比五十六万人減少しましたが、働き盛りの三十五―四十四歳男性が唯一増加(同一万人増)し三十一万人となっています。
就業時間がもっとも変化したのは、三十八万人(2・0%)増えた週四十九時間以上働いた人でした。月あたりでは約四十時間以上の残業に相当し、長時間労働の増加がうかがえます。
就業者数は六千三百八十九万人で、前年同月比二十九万人増えました。うち雇用者数は五千四百六万人(七カ月連続増加)で同五十五万人増でしたが、自営業主・家族従業者数は同二十六万人減る九百六十万人となり、八カ月連続で減少しています。
雇用形態別にみると、雇用者の増減率がもっとも高いのは臨時雇で、前年同月比4・0%増え(二十四万人増)、六百十七万人。六カ月連続の増加です。産業別の雇用者で増加が目立つのは、サービス業で七百二十八万人となり、同六十六万人増えました。減少幅が大きいのは卸小売業、製造業で、それぞれ同二十三万人、同二十二万人の減少でした。
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厚生労働省が二十九日発表した五月の一般職業紹介状況によると、有効求人倍率(季節調整値)は〇・八〇倍となり、前月比で〇・〇三ポイントとわずかながら改善しました。
有効求人数は同0・3%減少し、有効求職者数がそれを上回る同3・1%減少しています(ともに季節調整値)。
雇用の先行指標とされる新規求人数は同5・5%増えましたが、前月比では7・5%減少(季節調整値)しました。
新規求人を産業別にみると、サービス業(15・9%増)、運輸業(12・7%増)、情報通信業(12・6%増)などの順に増えています。
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都道府県別の有効求人倍率(表)では、前月より悪化したのは千葉、神奈川など九県でした。