2004年6月27日(日)「しんぶん赤旗」
年金など社会保障の財源をめぐり、消費税大増税の大合唱です。日本共産党は税金のつかい方、集め方を改めれば、消費税増税に頼らなくても、社会保障の財源はできると主張。参院選の熱い焦点となっています。
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消費税は1%で年約二兆四千億円の税収となります。10%で約二十四兆円。四人家族で年約七十七万円の負担です。こんな消費税大増税は、どこからみても道理がありません。
消費税増税派は、消費税が「あらゆる世代が広く公平に負担を分かち合う」税制かのようにいいます。しかし、消費税は、人々の暮らしを支える社会保障の財源には、最もふさわしくありません。
毎日の暮らしに最低限必要なものは、所得の高い人も低い人も、それほどかわりません。ですから、低所得世帯ほど全収入にたいする消費支出の割合は増します。
消費税は、買い物のたびに、いまなら5%が“公平に”課せられます。このため、消費税は、所得が低い人ほど負担が重くなるという特徴をもつ最も不公平な税金です。「福祉破壊税」といわれるゆえんです。
消費税は福祉のためというのもごまかしです。
「高齢化社会の対応等への要請に直面している」(一九八八年四月、政府税調の中間答申)として八九年に導入された消費税。しかし、導入後十五年、社会保障は充実させられるどころか、相次いで改悪されてきました(表参照)。「社会保障のため」の消費税という言い分が偽りであることが分かります。
では、何のための消費税導入と税率引き上げだったのでしょうか。大企業の負担を軽くするためでした。
導入以降、国民が支払った消費税額の累計と、大企業などの法人税の減収額はほぼ同額になります。法人税の減収分の穴埋めに、消費税が使われてきた計算になります。
日本経団連は昨年九月、政治献金のために政党を評価する優先項目を発表しました。「消費税の引き上げ」と「法人税率を引き下げる」ことをセットで求めていることが特徴です。
大企業は消費税を製品の価格に転嫁するため、増税は痛くもかゆくもありません。財界・大企業はさらに、企業の税と社会保障の負担を軽くするための財源として、消費税大増税を求めているのです。
消費税増税の旗振りをしているのは民主党です。3%の「年金目的消費税」をつくり、現行5%の消費税を8%に引き上げるという案です。民主党の岡田克也代表はテレビなどでの党首討論で、小泉首相になぜ消費税増税をはっきりいわないのかと迫っています。
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これに、小泉首相は「私の任期中には(消費税率を)上げる環境にはない」と繰り返しています。ただ、「議論は大歓迎だ」といっているのがミソです。
それもそのはず。自民党と公明党は二〇〇四年度税制「改正」大綱で、二〇〇七年度をめどに「消費税を含む抜本的税制改革を実現する」と打ち出しました。これは、消費税増税宣言です。小泉首相の自民党総裁任期は〇六年九月までです。それまで、おおいに議論して、〇七年度からの増税をめざすということです。
民主党の3%引き上げ案も実施時期は〇七年度です。真っ先に消費税大増税構想を打ち上げた日本経団連の主張も「遅くとも二〇〇七年度までに消費税率を10%(将来18%)」に引き上げることでした。
「〇七年度」で足並みをそろえているのは、今回の参院選後、解散・総選挙がなければ、三年後の〇七年まで「国政選挙がない」(日本経団連関係者)ため。増税派は、それまでの期間が消費税増税法案を審議・成立させるまたとないチャンスだと考えています。ただ、財界側も、このシナリオは「参院選の結果に影響される」(同関係者)とみています。
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日本共産党は、消費税増税に頼らなくても、社会保障財源を確保する道を提案しています。
公共事業や軍事費など、予算のムダをあらため、「くらし第一」の政治に改革すれば、消費税に頼らなくても安心できる社会保障制度を築くことができます。
空前の利益をあげる大企業に、ヨーロッパ並みの税と社会保障の負担を求めれば、数十兆円規模の新たな財源を生み出すことができます。将来にわたって安定した社会保障制度を維持できます。
日本共産党が前進してこそ、消費税増税を食い止め、本当に安心できる社会保障を築く力になります。