2004年6月24日(木)「しんぶん赤旗」
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育児・介護休業法にもとづく深夜業免除を申請した客室乗務員(スチュワーデス)に対し、月一―二日しか就労させず、本来の勤務日を「無給日」として大幅な賃金カットをした日本航空インターナショナル(旧日本航空)を相手取り、同社の客室乗務員の村中佳美さん(43)と中井万里子さん(48)が二十三日、カット分の賃金の支払いを求めて、東京地裁に提訴しました。
旧日本航空は二〇〇三年、旧日本エアシステムとの企業統合を前に、深夜業免除者を限定すると通知。その後、申請者全員に月五日程度の乗務を保障する一方で、乗務のない日は無給とする協定案を提示しました。協定締結を拒否した日本航空客室乗務員組合(客乗組合)の組合員にたいし、月一―二日の乗務しか与えず、結果として賃金が三分の一から二十分の一にカットされる事態となっています。
提訴後、記者会見に臨んだ村中さんは、「経済的にもつらかったが、仕事を与えられない屈辱感、悔しさでいっぱいだった」と声をつまらせました。提訴を決意した経緯について、「会社は何ら対策をとらず、膠着(こうちゃく)状態が続いており、事態を進めるためにも司法の判断を仰ごうと思った。子どもを産んでも働き続けたいと願う後輩たちに、道を開きたい」と語りました。
有志の客室乗務員らでつくる「日本航空の深夜業免除裁判を勝利する会」は提訴に先立ち、東京地裁前で、裁判支援を訴えるビラを配りました。