2004年6月17日(木)「しんぶん赤旗」
一月十九日に召集された第百五十九通常国会は十六日、百五十日間の会期を終え、各党は参院選挙(二十四日公示、七月十一日投票)に向けて本格的に走り出しました。国会閉会にあたり、日本共産党の志位和夫委員長が党国会議員団総会であいさつ、「国民にとってなくてはならないこの党が、今度の選挙で前進できなくてどうするのかということがいま問われている」として、参院選勝利へ奮闘することをよびかけました。
志位氏は「情勢の激動のなかで政党の真価が問われた国会だった」と振り返り、小泉内閣・自公連合、民主党、日本共産党という“三つの流れ”を特徴づけました。
小泉内閣・自公連合はイラクへの自衛隊派兵、年金大改悪という二つの歴史的大悪政を強行しました。志位氏は、政府・与党の言い分が崩れ去ったにもかかわらず、国民をあざむく態度に終始してきたとのべ、「国民へのまともな説明をする姿勢もないし能力もない」と指摘。「この暴挙をはたらいた政権党に、参院選で厳しい審判を下そう」とよびかけました。
民主党について「国政の基本問題で自民党政治に対抗する足場がもてない問題点が国会の節々で深刻な形であらわれた」と指摘しました。
イラク派兵後は「即時撤退を求めない」と役員会で決め、国連の新決議があれば「派遣は可能」とする立場で、多国籍軍への自衛隊参加問題で矛盾を深めていることを指摘しました。
年金問題では政府案と同じ給付減を打ち出し、財界が喜ぶ消費税増税に負担を求めていることをあげて、「この党には自民党政治を変えたいという願いを託すことはできないことが明らかになった」と強調しました。
志位氏は、こうした政党状況のなかで日本共産党が「イラク問題でも年金問題でも問題の核心をつく論戦で国会を動かした」と強調し、「『アメリカいいなり』と『財界が主役』という政治のゆがみをおおもとからただす改革の党の真価が発揮された」とのべました。
日朝問題など国民全体の利益にかかわる問題で道理ある姿勢を貫いたこと、国会戦術でも道理ある立場を貫いたことなどにたいし、立場の違いをこえて共感と評価がひろがったことを紹介し、ここでも際立った姿を発揮したと強調しました。
最後に志位氏は「この国会で明らかになったそれぞれの政党の役割、そのなかでのわが党の真価に自信と確信をもち、今度の選挙の前進のためにお互いにもてる力を出し尽くす大奮闘をやろうではありませんか」とよびかけました。
総会に先立つ両院議員団会議では、今期で勇退する七人の議員があいさつしました。