日本共産党

2004年6月12日(土)「しんぶん赤旗」

入港禁止法案が可決

参院国交委

日本共産党は反対


 北朝鮮を想定した特定船舶入港禁止法案が十一日の参院国土交通委員会で、自民、公明、民主三党の賛成多数で可決されました。日本共産党、社民党は反対しました。

 法案は自公民三党による共同提案。政府が「平和・安全の維持のために特に必要」と認める場合、特定国の船やその国に寄港した船などの入港を一定期間禁止できます。

 反対討論で日本共産党の大沢たつみ議員は、昨年八月の「六者会合」で「平和的解決のプロセスの中で状況を悪化させる行動をとらない」との同意がされており、その順守は北朝鮮問題の平和的解決のため日本が果たすべき責務だと指摘。五月に小泉首相が再訪朝して「日朝平壌宣言」を日朝関係の基礎として再確認し、国交正常化交渉への前進方向を確認したもとで、北朝鮮への圧力・制裁を目的にした法案を準備することは、「日朝関係の改善と国交正常化に向けた流れに水をさすものだ」と批判しました。

 採決に先立つ質疑で富樫練三議員は、制裁措置発動の法的根拠をつくることは小泉首相の再訪朝で確認した「日朝平壌宣言の誠実な履行」を日本から妨げることになると指摘。話し合いではなく人や物の往来を全面的に停止するやり方は、拉致問題の解決にも新たな障害をつくりだしかねないとただしました。

 提案者の中川正春氏(民主)は、「話し合いを促進させる趣旨がある」と合理化。富樫氏は、北朝鮮問題の解決や北東アジアの平和的国際関係確立に向けた「六者合意」などの流れに逆行するものだと批判しました。


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