2004年6月11日(金)「しんぶん赤旗」
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賃金・昇格の男女差別是正を求めて裁判が争われている野村証券本社前(東京・中央区)で十日、男女差別裁判をはじめとした関連争議の解決を求め、のべ百八十人が座り込みました。
野村争議応援団代表委員の酒井広さん(元NHKアナウンサー)や米田佐代子さん(女性史研究家)も駆けつけ、「全面解決まで、一緒にがんばりましょう」と訴えました。
マイクを握った酒井さんは、戦後の食糧難のなか、十一人の子どもを育てた母の話を披露し、「男が戦争でもうだめだと言ったとき、子らのために買い出しに走ったのは女性たちでした。女性の力はすごい。男女差別をなくそうという皆さんを、ぼくは最後まで応援します」と語りました。
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参加者たちは、「野村証券の『コース別』人事制度は違法」「女性の能力を正当に評価して!」と書かれたプラカードを掲げて座り込みました。二瓶ノリ子さんは「娘はアルバイトで働いていますが、仕事が好きで続けたいと言っています。けれど妊娠し、辞めざるを得ないと悩んでいます。男女ともに、子育てしながら働ける社会を、次の世代に引き継ぎたい」と語ります。
原告代表の棚尾節子さんは、企業も社会的責任を果たすべきだとの国際的な流れに押され、野村証券が一切の差別をしないとの倫理規定を制定したことを紹介。「みずから決めた倫理規定を守り、野村証券はいますぐ男女差別の是正を」と訴えました。