2004年6月5日(土)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の富樫練三参院国対委員長、池田幹幸同副委員長が四日、明らかにした倉田寛之参院議長の十四億円に及ぶ巨額負債隠し。議長の職にとどまることが許されない、その実態は――。
党国会議員団の調査結果によると、倉田議長は一九八三年の参院選への出馬の際に、マブチモーターのオーナーから援助を受けるため、借金の清算を求められ駅前にある二つの倉田ビルを売却。これにともない発生した譲渡所得税の支払いのため、松戸信用金庫理事長の巣黒秀男氏(倉田議長の父親の倉田保・松戸信金初代理事長のかつての部下)を動かし、数回にわたって松戸信金から融資を受けていました。
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党国会議員団が入手した資料では、倉田議長は松戸信金から計六回、合計四億六千八百万円の融資をうけ、貸出金残高は四億五千九十万円。これに、約定利息や延滞利息を加えると、松戸信金に対する負債総額は現在約十四億円となります。しかし、松戸信金への返済は、九八年五月から毎月二十万円の元金返済しか行われていません。
富樫氏は(1)巨額の借入金を公開せず、隠ぺいしていたことはきわめて重大で、資産公開の統括者たる議長の職とあい入れない(2)雪だるま式に負債が増加しているのに、議長職ということでわずか月二十万の返済で済むのは許されない(3)松戸信金はリストラ、合併をよぎなくされ、地域経済を冷え込ませた。その責任の一端がある――ことを指摘しました。