2004年5月22日(土)「しんぶん赤旗」
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「最低賃金の大幅引き上げを」「地域経済を直撃する寒冷地手当改悪反対」。二十一日昼、東京・霞が関の厚生労働省と人事院前で千人以上が唱和しました。
行動をよびかけたのは、この日を「最低賃金デー」とした全労連、国民春闘共闘、公務労組連絡会、東京春闘共闘です。台風一過、真夏のような日差しのもと、民間労働者からも公務労働者からも、「政府は労働者の現実を見よ」の声が聞かれました。
全労連の熊谷金道議長は、日本の地域別最低賃金は時給六百五円から七百八円。月額にして十万円前後とのべ、「生活保護基準より低く、とてもまともに生活できない。中小企業、パートなど、どんな労働者にもせめて時給千円以上に引き上げを」と訴えました。
みやぎ生協労働組合の布間きみよパート部書記長は、宮城県の地域最賃は月額十二万三千円と紹介。最低賃金額で一カ月暮らした組合員の生活を「友人と交際するな、冠婚葬祭は無視せよ、休みの日は家に閉じこもれ、食事は一日二食、病気になるな」というものだったと報告しました。
人事院が、北国で働く公務員の暖房費などにあてる「寒冷地手当」を、北海道以外については廃止することを検討していることに批判が相次ぎました。
青森県国家公務員労働組合共闘会議の小倉功副議長は、寒冷地手当が廃止されると、これに準じて建設業関係者に支給されている冬期雇用安定奨励金も危なくなるとのべ、「県内の対象者は一万人以上、支給額は十六億円以上。寒冷地手当の廃止は、民間にも地域経済にも大打撃を与えるもの。ともに阻止しよう」と訴えました。
行動参加者は、相前後して国会議員、厚生労働省、東京労働局、経済団体などに要請しました。