2004年5月20日(木)「しんぶん赤旗」
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農林水産省の白須敏朗生産局長は十九日の参院決算委員会で、大手食肉卸ハンナングループの牛肉偽装事件で逮捕された浅田満容疑者(65)と農水省の幹部が、国産牛買い取り事業を公表する直前の二〇〇一年十月中旬、都内の料理店で会食し、事業の説明をしていたことを初めて認めました。日本共産党の小林みえこ議員への答弁。
小林氏は、買い取り事業公表前、浅田氏と農水省幹部が東京都内のすき焼き店で会い、同容疑者関連の業界団体の買い取り量などを決めていたとの報道について真偽をただしました。
白須氏は「十月中下旬に担当局長室に来られ、事業の説明をし質問された。同日、説明をもっと聞きたいというので、料理店に担当部長が呼ばれ説明を求められた」と答え、浅田容疑者との会食を認めました。しかし買い上げ数量については「報道されたような割り当てを行った事実はない」とのべました。
小林氏はまた、ハンナングループおひざ元の大阪府・柏羽藤クリーンセンターで、焼却処分の通達が出る前から試験焼却が始まり、浅田氏が会長の大阪府同和食肉事業組合の隔離牛肉千百二十九トンがすべて同センターで焼却されたのは不自然だと指摘。全量検査までにほとんどが焼却されたのになぜ把握できなかったのかと追及しました。
白須氏は「(他の焼却施設では)住民の理解が得られなかった」と弁明しました。