2004年5月15日(土)「しんぶん赤旗」
石原伸晃国土交通相は十四日、閣議後の定例会見で、二○○○年七月に自ら支部長を務める自民党東京都第八選挙区支部に対し党本部から交付された一千万円について、政治資金収支報告書への未記載を認め、訂正したことを明らかにしました。訂正したのは、日本共産党の穀田恵二議員が衆院国土交通委員会で、日本歯科医師連盟(日歯連)の「迂回(うかい)献金」疑惑を追及した十二日のことでした。
石原国交相は、迂回献金疑惑については否定しましたが、日歯連側にパーティー券を購入してもらったことは認め、今後の対応について「(日歯連幹部らは)起訴もされていることだし、その結果を見てどうするか判断する」などと話しました。
政治資金収支報告書などによると、同支部に対する党本部からの一千万円の交付金は二○○○年から○二年まで四回ありますが、最初の二○○○年七月分だけ収支報告書への記載がありませんでした。いずれも交付直前には日歯連から自民党の政治資金団体・国民政治協会への寄付があり、さらに同協会から党本部へ同じ金額が移動しています。
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日本共産党の穀田恵二議員は、十四日の衆院国土交通委員会で石原伸晃国交相の「迂回(うかい)献金」疑惑を引き続き追及しました。
穀田氏は、総選挙のない〇二年に自民党本部から支部に一千万円を交付したのは石原氏の支部だけであり、党本部から四回も交付金を受けているのがなぜ石原氏の支部だけなのかなど、指摘された疑惑について党本部や日歯連に確認したのかと追及。石原氏は「聞いていない」と疑惑にふたをする姿勢に終始しました。
穀田氏は、日歯連と国民政治協会の収支報告書が提出されないことを批判するとともに、疑惑を持たれた政治家として挙証責任があり、調査もしない姿勢は許されないと追及。解明のため再度の資料提出や関係者の参考人招致を求めました。