2004年5月13日(木)「しんぶん赤旗」
日本共産党の中林よし子前衆院議員と藤本さとし参院広島選挙区候補は十二日、広島市中区の広島中央労働基準監督署を訪れ、大手自動車メーカー、マツダのサービス残業を是正させるよう要請しました。応対した田内清署長は、始業前に行われているミーティングや準備作業などを労働時間に入れる方向で調査することを約束しました。
要請にはマツダ労働者らでつくる「マツダの不払い労働をなくす会」の畠山一行、藤井哲成両氏が同席。「なくす会」は四月五日、マツダの是正内容が不十分として、ミーティングの記録資料などを監督署に提出し、是正指導に生かすよう申し入れていました。
中林氏は、マツダがミーティングを強制参加ではないと主張していることについて「地場のトップ企業には模範を示す社会的責任がある。企業側の言い分だけを聞くのはどうか」と述べ、指導の強化を求めました。
田内署長は「作業服に着替える時間まで労働時間とは言い難いが、ミーティングは仕事ではなかろうか。今月中に実態を調べたい」と答え、「なくす会」へ結果を回答することを約束しました。
「マツダの不払い労働をなくす会」 畠山一行さんらマツダ労働者三人は二〇〇二年十月末、広島中央労働基準監督署へサービス残業の是正申告を提出。畠山さんはミーティングの記録二年分を提出して是正を求めました。同年十二月十二日、「マツダのサービス残業なくす会」(畠山代表)の結成を発表。その後、「不払い労働をなくす会」に改称し、サービス残業代の遡及(そきゅう)払いや長時間労働の規制、幹部社員のただ働きの是正も求めています。