2004年5月11日(火)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の小林みえこ参院議員は十日の参院決算委員会で、埋め立て造成した空港島に二本目の滑走路をつくる関西国際空港の二期事業について取り上げ、需要も採算の見通しもない無駄な公共事業の見直しを迫りました。
空港整備特別会計には一般会計から二〇〇四年度に千六百四十四億円が繰り入れられています。そのなかで関西空港への歳出は〇二年度に比べて三百八十七億円増となっています。
小林氏は、関西空港の発着回数(〇三年度の国内線)がピーク時に比べて36%も減少するなど需要が落ち込んでいることを指摘。関空会社の累積赤字が二千億円を超え、利払いのための国や自治体による利子補給が年九十億円で三十年にもおよぶなど厳しい経営実態をあげ、需要増の見込みも採算の見通しもないのに強引に事業をすすめることは許されないと強調しました。
そのうえで、関空の必要な施設の整備について「今後の需要動向や会社の経営状況などをみつつ行う」とした〇二年十二月の財務、国土交通両大臣の合意文書を示し、「事業を凍結することも選択肢の一つにするべきだ」とのべました。
谷垣禎一財務相は「大臣合意にもとづき需要動向や経営状況を見ながら十分、検討する」と答えました。