日本共産党

2004年5月11日(火)「しんぶん赤旗」

「ジュネーブ条約違反

の可能性」と外相答弁

赤嶺議員追及


 川口順子外相は十日の衆院有事法制特別委員会で、米占領軍兵士によるイラク人拷問・虐待事件について、「日本政府としては断定できない」としながら、「一般論として、(戦時の捕虜や傷病者の処遇などを定めた)ジュネーブ諸条約に違反する可能性はある」との認識を示しました。日本共産党の赤嶺政賢議員らの質問に答えたもの。

 川口氏はさらに「米国に対して遺憾であると伝えた。米国は事件について事実を解明し、再発防止策を講じ、関係者を処罰するといい、ブッシュ大統領も謝罪している。こうした措置がすみやかに透明性をもった形でとられることを期待している」とのべました。

 赤嶺氏は「米国任せでいいのか。日本政府はこれまでも『米軍は国際人道法の基本的な考え方をふまえて行動している』との認識を示してきた。そうではないということをはっきりさせ、米政府に伝えるべきだ」と追及。川口氏は「米国が国際法を守るよう考える国であるという認識に変わりはない」と米国を擁護する姿勢を示しました。

 赤嶺氏は占領下の沖縄で米兵の残虐行為がうやむやにされたことを紹介し、「人権擁護団体はイラク占領当初から(人道法違反を)指摘してきた。日本政府の態度では違反はなくせない」と批判しました。


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