2004年5月8日(土)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の市田忠義書記局長は七日午後、国会内で記者会見し、年金「改革」問題をめぐる自民、公明、民主の「三党合意」について日本共産党の見解を明らかにし、「容認することはできない」と強調しました。会見には穀田恵二国会対策委員長が同席しました。
市田氏は、大幅な保険料負担増と給付削減を押しつける年金大改悪法案を与党が公聴会も開かずに採決を強行するという暴挙に対して、日本共産党が法案を委員会に差し戻し、徹底審議を尽くすよう求めてきたことを強調しました。そのうえで三党合意は、与党による強行採決を事実上容認し、十一日に衆院本会議を通過させるという「出口」までも国会に押し付けるものだと批判。「年金問題は、国民のくらし、将来設計に大きくかかわる重要問題であり、三党のみの合意でことをすすめるのは認められない。各党協議で事態打開の方向をさぐることを求めた衆院議長の要請にも反する」と指摘しました。
三党合意の内容をめぐっても、「社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付の在り方を含め、一体的な見直し」をおこなうとしたことは、二〇〇七年度をめどに消費税を含む抜本的税制改革を実現するとした昨年十二月の与党「税制大綱」合意や、二〇〇七年度から消費税を3%引き上げることを盛り込んだ民主党の年金「改革」案に沿ったものだと指摘。「消費税大増税への道を開く危険性をはらんでいる」と強調しました。
さらに、国会議員の国民年金加入状況・保険料納入状況の公表措置について三党合意は一切触れていないことを指摘。「大きな政治的、社会的問題になっているこの件での対応を避けること、ましてやその状況を放置したまま、法案の衆院通過をはかることは、国民の納得を得られず、許されるものではない」と批判しました。